ドケルバン病について

ドケルバン病(de Quervain病)は手首の腱鞘炎(腱周囲の炎症)の一種です。親指と手首をつないでいる(親指を大きく広げると、手首に出る)2本の腱「短母指伸筋腱」・「長母指外転筋腱」と、この2本の「腱」が通るトンネル状の「腱鞘」が炎症を起こし、手首に痛みを生じさせます。
ドケルバン病の原因について
手の親指に負荷をかけすぎると、親指を伸ばす働きをする「(短母指伸筋)腱」と広げる働きをする「(長母指外転筋)腱」と、この2つの腱を包むトンネル状の「腱鞘」とが擦れて炎症を起こし、2つの腱は腫れて太く、腱鞘は腫れて厚くなっていきます。
そうなると、腱が腱鞘の中を移動するたびに、腱と腱鞘が擦れて、手首に痛みを生じさせます。これがドケルバン病の原因になります。
ドケルバン病になりやすい人の特徴
◆手の親指や手首を酷使される方スマホを片手でよく操作される方やパソコンを長時間使用される方、料理人や美容師など手や手首を酷使される方やテニスやゴルフなど手を使うスポーツを行う方などが主に当てはまります。
手の親指や手首を酷使している人は、「腱」と「腱鞘」に大きな負荷がかかり、炎症が起こりやすく、「ドケルバン病」発症の原因になりやすいと考えられています。
◆女性の方
ドケルバン病は、主に女性に多い疾患と言われています。ホルモン環境の大幅な変化の影響と考えられています。
症状について
ドケルバン病の主な症状としては以下のようなものがあります。
- ・手の親指を動かしたり広げたりすると、親指側の手首が痛くなる
- ・手首の親指側が腫れて痛みが出る
- ・物をつかんで動かすと、手首の親指側が痛む
- ・症状が悪化すると、手に力が入らなくなる
ドケルバン病のセルフチェック方法
- 1.手の親指を内側に倒す
- 2.親指以外の4本の指で親指を包むように握る
- 3.親指を握ったまま手首を小指側に倒す
上記の手順を行い痛みが増した場合、ドケルバン病の可能性があります。
当院の施術について
腱で起きている炎症を引かせる場合
痛めた直後ではいかに炎症を引かせるかが治療のポイントとなりますので、まずは安静にすることと冷やすことが大切です。当院では炎症を引かせる治療においてハイボルテージと呼ばれる電気治療を行なっております。
ハイボルテージでは高電圧電流を用いており、鎮痛作用が強く、即効性が高いので、痛みや炎症を抑える作用が強いです。従来の電気治療法と比べ、身体の奥深い患部への直接のアプローチができるため、非常に高い鎮痛効果と即効性が望めます。
また、更に炎症を引かせやすくするためには正しい角度で固定することが大切です。当院では、包帯を用いて固定を行うのですが、固定により患部に一定の圧を加え、痛めた場所だけでなく、固定している範囲全体に負担を分散することができるので、より痛みの軽減を期待することができます。
また、症状が強く、何をするにも痛みが出るような場合には、ルナキャストと呼ばれる少し硬めの固定材料を用いて手首を固定し、動きを制限することでより患部の安静を保ち痛みの軽減を促します。
筋肉へのアプローチ
腱は前腕(肘から先の腕)の筋肉から続いています。そのため前腕の筋肉が固まり動きが悪くなると腱の部分まで負担がかかりやすくなり、痛みを誘発する原因となってしまいます。
当院では触診や、エコーを用いた画像検査によって、どの筋肉の動きが悪くなっているかを見つけます。その筋肉を直接手で緩めたり、ストレッチをお伝えし、筋肉自体の硬さや動きの悪さを改善させていきます。
ドケルバン病は普段の生活習慣や身体の動きの癖によって少しづつ手首に負担がかかっていき、最終的に炎症反応が起き、痛みが発生します。治療により痛みが取れてもその後のケアが再発防止につながるので、筋肉の硬さをとることやストレッチによって手首に負担のかかりにくい状態を維持していく事が大切です。
ドケルバン病は当院へお任せください
当院ではご納得していただいた上で施術を開始いたしますので、安心してご来院下さい。症状の原因を見つけ出し、精一杯のサポートをいたします。
お悩みでしたらぜひ一度当院へご相談ください。スタッフ一同、ご来院お待ちしております。